事例

喜界島のセンダングサを黒糖ラスクへ|産学連携の商品開発支援

喜界島のサトウキビ畑で除草対象となっていたセンダングサを、地域の魅力を伝える食品として活用する産学連携プロジェクトに参画しました。

My Landでは、近畿大学農学部食品栄養学科の学生による試作に対し、管理栄養士の視点から商品形態、素材の生かし方、配合、食べやすさ、商品の伝え方を助言。喜界島産黒糖を組み合わせたラスクの商品化を支援するとともに、プレスリリースを通じて取り組みを発信しました。学生チームによるクラウドファンディングも実施され、商品の背景や地域課題を広く伝える展開につながっています。

喜界島の地域資源を生かした商品開発を管理栄養士が支援

本プロジェクトは、離島専門メディア「はなれじま広報部」を運営するアトリア合同会社と、近畿大学農学部食品栄養学科・森島真幸ゼミが中心となって進めた産学連携の取り組みです。

開発対象となったのは、喜界島のサトウキビ畑で繁茂し、除草対象となっていたセンダングサです。衣服などに種子が付着することから、地域では「ひっつき虫」とも呼ばれています。

学生の皆さんは、センダングサを活用したクッキー、パイ、パンなど複数の商品形態を検討し、約6カ月にわたって試作と改良を重ねました。その結果、センダングサを練り込んだ食パンに喜界島産黒糖をまぶしたラスクという形に到達しました。

My Landは管理栄養士による商品開発協力として参画し、素材の特徴をどのように生かすか、生活者が食べやすい商品にするには何が必要か、喜界島らしさをどのように伝えるかという観点から助言しました。

このような課題をお持ちの企業様へ

  • 地域で十分に活用されていない農産物や素材を商品化したい
  • 規格外品、副産物、未利用資源の新しい活用方法を検討している
  • 素材の特徴を生かせる商品形態や配合を専門家と考えたい
  • 試作はできているものの、食べやすさや伝え方に迷っている
  • 大学、地域事業者、生産者などと産学連携プロジェクトを進めたい
  • 栄養や食の専門性に加え、生活者の視点を商品開発に取り入れたい
  • 企画段階から専門家の選定、進行、商品化まで相談したい

クライアントが抱えていた課題

喜界島では、サトウキビ畑に繁茂するセンダングサが防除の対象となる一方、刈り取った後の活用方法が限られていました。本プロジェクトでは、これまで畑の管理を難しくする存在とされてきた素材を、地域課題や喜界島の魅力を伝える食品へ転換することが求められていました。

しかし、センダングサは配合量によって素材特有の香りが強くなり、商品の色合いにも影響します。単に食品へ加えるだけでは、生活者にとって食べやすく、継続して手に取ってもらえる商品にはなりません。

また、地域性を優先しすぎると商品の食べやすさが損なわれ、食べやすさだけを重視すると、センダングサを活用する意味や喜界島らしさが伝わりにくくなります。素材の個性、味、香り、見た目、商品背景のバランスを取りながら、適した商品形態を見極める必要がありました。

My Landの支援内容

商品開発の目的と素材の特徴を整理

センダングサを使用すること自体を目的とするのではなく、地域で除草対象となっていた素材を、喜界島の課題や魅力を伝える食品へ変えるというプロジェクトの目的を共有しました。

そのうえで、センダングサ特有の香りや色、喜界島産黒糖との組み合わせなど、商品づくりで生かしたい要素と調整が必要な要素を整理しました。

素材に適した商品形態の検討を支援

学生の皆さんは、クッキー、パイ、パンなど複数の商品形態を検討しました。My Landでは管理栄養士の視点から、素材の特徴がどの商品形態に生かしやすいか、日常の中で食べやすい形になっているかという観点で助言しました。

試作を重ねた結果、センダングサを練り込んだ食パンをラスクにし、喜界島産黒糖を組み合わせる商品形態へと整理されました。

香り、食感、配合に関する助言

センダングサは、使用量によって香りや色の出方が変わります。素材の存在感を残しながら、食べにくさにつながらないよう、配合や食感、ほかの素材との組み合わせを検討する必要がありました。

My Landでは、サクッとしたラスクの食感と、センダングサのハーブを思わせる香り、黒糖の風味が調和するよう、生活者が実際に口にする場面を意識して助言しました。

生活者に届く商品の伝え方を検討

未利用資源を使っていることだけでは、商品の魅力は十分に伝わりません。どのような背景から生まれた商品なのか、なぜセンダングサを使うのか、喜界島とどのようにつながっているのかを分かりやすく伝えることが重要です。

地域課題を前面に出すだけでなく、お菓子としての味わいや食感にも関心を持ってもらえるよう、地域の物語と商品の魅力を両立させる視点を共有しました。

大学、地域、専門家が連携する商品開発に参画

本プロジェクトには、学生、大学、地域事業者、産学連携支援機関など、異なる立場の関係者が参加しています。My Landは管理栄養士の専門性を商品開発の過程に取り入れ、学生による試作と地域での商品化をつなぐ役割の一部を担いました。

完成後に監修者として名前を加えるだけではなく、試作段階から関わることで、素材の特徴や生活者の受け取り方を商品設計に反映しました。

管理栄養士の専門性が生かされた点

素材の個性を食品として生かす視点

管理栄養士は、栄養成分だけでなく、食材の特性、調理による変化、ほかの素材との組み合わせを踏まえて商品を検討できます。

今回は、センダングサの香りや色を消すのではなく、個性として残しながら、食品として受け入れられるバランスを考える場面で専門性が生かされました。

食べる人の感覚を踏まえた調整

素材に社会的な意義があっても、食べにくい商品では生活者へ広がりにくくなります。味、香り、食感、量、食べる場面などを生活者の立場から検討することが必要です。

センダングサを使用する意義と、お菓子としての食べやすさを両立させるため、日常の中で無理なく手に取れる商品になっているかを確認しました。

地域資源と生活者をつなぐ商品設計

地域資源を活用した商品では、素材の産地や背景を説明するだけでなく、生活者が「食べてみたい」と感じられる形に整えることが重要です。

管理栄養士が食べる人の視点を加えることで、地域課題を知ってもらうための商品と、おいしさを楽しむ食品の両面から検討できました。

栄養価だけに限定しない商品開発への関与

管理栄養士の役割は、完成後の栄養価計算や表示確認だけではありません。企画や試作の段階から参加し、商品形態、配合、食べ方、対象者、伝え方を一緒に考えることができます。

今回も、完成品を評価するだけではなく、学生の皆さんが試作を重ねる商品開発の過程に参画しました。

プレスリリースとクラウドファンディングを通じて発信

本プロジェクトの取り組みは、2026年7月27日に株式会社My Landからプレスリリースとして発表しました。喜界島のサトウキビ畑で除草対象となっていたセンダングサを、近畿大学農学部食品栄養学科の学生が約6カ月かけて黒糖ラスクへと商品化した経緯や、管理栄養士が商品開発の過程で担った役割を紹介しています。

プレスリリースでは、管理栄養士が完成後の監修だけではなく、素材の特徴、商品形態、配合、食べやすさ、生活者への伝え方まで、試作段階から支援できることを発信しました。

プレスリリース「管理栄養士が商品開発に協力、喜界島の『ひっつき虫』を黒糖ラスクへ」を見る

また、近畿大学の学生チーム「KKLab(近大喜界島ラボ)」は、商品を多くの方へ届け、喜界島の地域課題や魅力を知ってもらうため、クラウドファンディングを実施しました。クラウドファンディングページでは、商品開発に込めた思い、センダングサを活用する背景、完成したラスク、喜界島での今後の展開などが紹介されています。

商品を開発して終わるのではなく、プレスリリースやクラウドファンディングを通じて開発背景を発信することで、地域資源の新たな価値や、学生と地域、専門家が連携する取り組みを広く届ける機会につながりました。

クラウドファンディング「サトウキビ畑の邪魔者『センダングサ』を美味しいラスクへ!」を見る

支援によって生まれた価値

  • 除草対象だったセンダングサを食品へ活用する方向性を具体化
  • 素材の香りや色を踏まえた商品形態の検討を支援
  • センダングサと喜界島産黒糖を組み合わせた地域性のある商品を開発
  • 地域課題とお菓子としての食べやすさを両立する視点を追加
  • 学生、大学、地域事業者、専門家が連携する商品開発の体制づくりに寄与

本プロジェクトでは、サトウキビ畑の除草対象となっていたセンダングサを、喜界島産黒糖と組み合わせたラスクとして活用する道筋がつくられました。学生の皆さんによる約6カ月の試作に、管理栄養士が素材の特徴、食べやすさ、配合、生活者への伝わり方という視点を加えています。

地域資源を商品化する際には、社会的な意義だけでなく、食品としての魅力や手に取りやすさも欠かせません。専門性を開発過程に取り入れることで、地域課題を伝える役割と、食べて楽しめる商品の両立を支援しました。

また、学生が専門家や地域事業者と連携しながら試作と改良を進める機会となり、産学連携による実践的な商品開発の体制づくりにも寄与しました。

My Landだからできること

商品開発の段階に合う管理栄養士を選定

商品開発に必要な専門性は、素材、対象者、商品形態、開発段階によって異なります。My Landでは、全国の管理栄養士ネットワークから、案件の目的や素材に合う経験を持つ人材を選定できます。

レシピ開発、食品表示、栄養設計、地域資源活用など、必要な役割を整理したうえで体制をご提案します。

完成後の監修だけでなく企画・試作段階から参画

商品が完成してから確認するだけでは、素材の選び方や商品形態を大きく変更することが難しい場合があります。My Landでは、企画の初期段階から管理栄養士が参加し、対象者、使用場面、商品形態、配合、伝え方を一緒に検討できます。

依頼範囲が固まっていない段階でも、ヒアリングを通じて必要な支援内容を整理します。

地域の思いと生活者の視点を両立

地域資源を活用した商品には、生産者や地域関係者の思いがあります。一方で、実際に商品を購入し、食べる生活者にとっての分かりやすさや魅力も必要です。

My Landは、地域が伝えたい価値を尊重しながら、味、食べ方、利用場面、情報の伝わり方を生活者の視点で整理します。

複数の関係者が参加するプロジェクトにも対応

産学連携や地域商品開発では、大学、生産者、加工事業者、販売者、専門家など、多くの関係者が参加します。My Landでは、管理栄養士の紹介に加え、役割や確認範囲の整理、関係者との調整、スケジュール管理、品質確認までご相談いただけます。

今回の支援範囲を超える進行管理や制作業務については、案件の体制に合わせて別途ご提案します。

対応可能な関連業務

今回実施した支援

  • 地域資源を活用した商品開発への参画
  • センダングサの特徴を踏まえた商品形態の検討
  • 試作品に対する管理栄養士視点での助言
  • 素材の香り、色、食感、配合に関する検討支援
  • 生活者にとっての食べやすさに関する助言
  • 喜界島産黒糖との組み合わせに関する検討支援
  • 地域課題と商品の魅力をつなぐ伝え方の検討

関連してご相談いただける支援

  • 地域農産物や未利用資源を活用した商品企画
  • 管理栄養士によるレシピ開発、試作、改良
  • 商品のターゲット、利用場面、コンセプト設計
  • 栄養成分計算、食品表示作成の支援
  • 原材料や栄養情報のファクトチェック
  • 商品パッケージや販促物の専門確認
  • 管理栄養士による推奨コメント、専門家コメント制作
  • 試食アンケート、座談会、インタビューの企画
  • 管理栄養士ネットワークを活用したサンプリング
  • 産学連携、地域連携プロジェクトの企画支援
  • 商品開発に必要な専門家の選定、キャスティング
  • 関係者間の調整、進行管理、品質管理

地域資源の商品化を、企画段階からまとめてご相談ください

My Landでは、地域農産物、未利用資源、規格外品などを活用した商品開発について、商品1品の検討からご相談いただけます。複数商品の開発や、大学・地域事業者と連携した継続プロジェクトにも対応可能です。

管理栄養士の選定だけでなく、素材の特徴整理、商品コンセプト、試作、レシピ開発、専門確認、アンケート、販促への活用まで、必要な支援を組み合わせてご提案します。企画や依頼範囲が固まっていない場合も、ヒアリング後に課題と役割を整理し、商品化に向けて必要な進め方をご案内します。

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